関節の動きと皮膚の状態

もともと急な腰痛をきっかけとしてセッションを受けられた方40代女性ですが、
たまたま右くるぶしの前に大きなタコのような角質が盛り上がっているので聞いてみたところ、本人曰く、正座もあまりしないのにずっと前からあり、少しづつ盛り上がってくるので爪切りなどで時々削っているということでした。
さて、身体の状態としては当然ポイントがいくつか出てくるのですが、一番気になるのは、右足第4,5中足骨、立方骨あたりの関節のロック状態でした。
最初は腰痛との関連で、ほかの部分との動きの連動を意識しながらのセッションをして、腰痛は1回でほとんどなくなり、2-3回で完全に起こらなくなりました。
その時点で、その角質の盛り上がりが多少薄くなっているような気がしたので、どうもこの足部の動きの悪さはこの皮膚にも影響を及ぼしているかも!?ということで、写真に収めました。
それが1枚目(7/1時点、黒パンツ)の写真です。つまり一枚目はちょっと良くなったような気がするという時点の写真です。
その後も基本グループセッションのみですが,
足の動きをいつも特別意識してもらいながらのルーチン的なセッションを何回か続けました。
その間、もちろん皮膚の角質自体には全く触れてもいませんし、本人も削ったりもしていません。
そして1か月以上たち、先日8/13にちょっと久しぶりに見てみると明らかに薄くなっているので、再び写真に収め(薄いグレーのパンツ)ました。
以前のものと比べると一目瞭然の変化があると思います。今後も要観察ですが、これはかなり可能性が高いと思います。
つまり関節の動きの良しあしが、骨格筋系ではない皮膚への直接的な影響がかなりあるかもしれないという例ですね。
ある意味当たり前かもしれませんが、「~のような気がする」というレベル以上の影響です。
実はこういった例は初めてではなく、何年か前に、歩くときに足元がしっかりしない80代の高齢の女性を指導していた際には、
今回のような角質ではありませんが、足の甲の皮膚が黒ずんだシミのようになっていて、やはり足部の動きがかなり劣えていました。
そして足のセッションをいくらかやっていると、シミが薄くなりどんどん綺麗になってきたということがあったからです。
今回は写真に記録を収めることができ良かったです。
例えば、あくまでも例えばの話ですが、ピラティスの効果はインナーマッスルだとか、腰痛、肩こり改善だとか免疫いい状態にするだとか、いろいろ言われていますが、
たしかに、肩だとか、腰だとか機能的にわかりきってることは、かなり研究されてますから、ある程度の確率でよくなります。
しかし、免疫との関係は?ほとんど誰も詳しく言及していません。
すべてはおそらくの話です。よくなりそうでよくならない腰や肩ってのもあります。身体の硬さだってそうそう簡単なものばっかりじゃありません。今回のような皮膚との関連も決して無関係ではないはず。
単に動かしたから、血流が良くなったからという説明だけでいいのか?
いったいピラティスの何が良くて、なにが効果がなかったのか。何をどう見たのか?そこが、ピラティスやほかの方法論よりも大切です。
今回の例は骨格筋系や循環系の適応、もしくはカロリー消費だけではない運動指導の可能性をより広げるものかもしれないと思います。運動では、それ以上のいろいろなことが同時進行で起きています。別々に考えることも大切かもしれませんが、同時に立体的に捉えることももっと現場では重要だと思います。
ピラティスに関しても、ピラティスをやって、たまたま良くなったというのがほとんどで、それで、良かった良かった、あるいは健康のため、ただやりましょう!ではちょっと説明不足なんじゃないかと。
イトーズピラティスでは、ほかの誰も知り得ないその人だけの真実を追究していくとともに、即効性を求めるつつも、全身の状態とバランスをいつも考慮しながら粘り強く意識の問題を解決するべくセッションをしていきます。運動指導というものの可能性を広げることに挑戦し続けます。

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