ゆっくり動けない??②

「ゆっくり」という問題と「どういう軌道を動くか」というものを重視する運動。

一方で、一般的な(フィジカル)トレーニングと比較すると、速く、力強く、言うのがトレーニングの基本的に目指すところであり(スロートレーニングといわれるものもありますが)、ほとんどの場合、軌道の多少のずれなどはそれほど問題視されないでしょう。

それぞれ、特異性の原則から考えると、別々の問題のようにも見えますが、良い悪い、効果的か効果的ではないか、の問題ではなく、考えるに、完全に分けることはできず、お互いに関連し合っているように思います。

表と裏の関係と言ってもいいかもしれません。

かなり以前の話ですが、ゴルフの宮里藍だったか、横峰さくらだったか忘れましたが、練習で、クラブのスイングをスローVTRのように本当にゆっくり、ゆっくり動かしてスイングの練習する風景をテレビで見ましたが、「さすが、やっぱりそうだよね!」と思ったものです。

また宮本武蔵の「五輪書」の中でも達人言われる人の剣さばきは、決して速いものではないが、ゆったりと見えても刃スジが通って、緩急があり、動きによどみがない、変幻自在で、正確かつ最短距離で確実に相手に到達できる・・・と言うような趣旨の記述もあります。

ゆっくり正確に動けなければ、速く正確にはもっと動けません。

こういうポイントに気付く、意識する、実感することによって、速く、力強く動くことへの理解も深まります。

純粋な筋力は、もちろんトレーニングをすれば、80、90歳でも筋肥大をもたらし、個人内での筋力の向上は見込めると言われます。

しかし、どう頑張ってもその伸び率や絶対的な筋力は当然若い人には遠く及ばないことは明らかでしょう。トレーニング負荷からの回復と言う面を考えても同様です。

しかし前述のような身体の意識的な使い方の向上にはあまり年齢差は関係ないように思います。それは「意識するか、しないか」の問題だからです。

さて、自分は本当にゆっくり動けているかどうか確かめてみませんか?

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