鍛練とトレーニング
痛みを和らげたり、動きを楽にしたり、スポーツのパフォーマンスを高めるために忘れられていること。
鍛練とトレーニングって同じような意味でつかわれていることが多いと思いますが・・・。
どうもすこし違うようです。
鍛練とは、日本的に鍛練の意味をたどれば、刀鍛冶に行きつくようです。
通常鉄を鋼にする際に、鉄には不純物がふくまれ、その不純物を取り除くため高温で処理する必要があります。しかし昔の日本には中国などとは違い、鉄を高温処理する技術がありませんでした。
そのために、ある程度鉄が熱せられたら、そこから鉄を叩いて伸ばして鍛えていきます。
日本人なら、金槌のようなもので、熱くなって赤くなった鉄をカンカンと叩いて伸ばすあの場面を、一度は見たことがある人は多いはずです。
そしてあの世界的にも非常に価値の高い日本刀が出来上がるのです。
なぜ叩いて鍛えるのか?それは無駄なもの、不純物と取り除くためです。
つまり、日本語で言う鍛練とは何かを付け加えていく発想ではなく、無駄なものを極限まで取り除いていく過程の事を示しています。
スポーツのトレーニングを考えても、○○力、▼▼性など新たに何かを付け加えるのももちろん大事なことですが、そこに無駄なものがないかと言えばおそらくそうではないでしょう。
付け加えるという発想だけでは、ある程度まではいっても、その先必ず行き詰まりが来ます。人間の許容量には限界があります。
無駄なものを取り除いていくという努力には、何が自分にとって何が有効で、なにが無駄なのか、感性を研ぎ澄まして、自分に徹底的に向き合う作業が必要なんだと、鍛練と言う言葉は教えてくれているような気がします。
イッツイトーズピラティスでは、身体の気づきを増やし、動きを洗練することで、スポーツのパフォーマンスアップ、そして身体をより動きやすく、痛みに悩むことが少ない身体へと変えるお手伝いをしています。