股関節の柔軟性 症例検討
過去に股関節を痛めて以来、股関節が固まってしまった50代男性
仰向けで足を伸ばした状態で他動的に股関節を外旋させようとしても、ほとんど動きません。
徒手的に動かした感覚では、内転筋群が緊張している感じですが、外側を触っても、腸脛靭帯や外側広筋あたりもカチカチな感じです。
さて、上記のように仰向けで完全にリラックスした状態で、内転筋群、外側の靭帯がカチカチな状態でも、
ほんの少し、足の小指、薬指あたりに力を入れてもらうと、腸脛靭帯がゆるみます。
また内転筋群は足の拇指を軽く底屈させる力をほんの少し働かせるとやはり緩み、
その状態で股関節を外旋させる動きを行うと、外旋の可動域が出てきます。
本人も筋肉が緩む感じがわかるので、驚いていました。
こういう例を見ると、単に股関節が動かないからと言って、股関節のリリースや、ストレッチをすればいいというものではないという事がよく分かります。