脂肪の燃焼とランニング

脂肪の燃焼とランニング

体育系の専門学校で今、エネルギー供給系と心臓・肺・血液の機能を教えてます。

 

 

教科書的には、脂肪燃焼するのは有酸素運動で、ゆっくりとしたランニングやウォーキングが最適です。

 

 

この辺までは誰でもよく聞く話だと思います。

 

 

ただ、ここだけでも一般には、重要な誤解があるように思います。
それは、「アクティブに運動しないと脂肪燃焼してないのではないか」という誤解です。

 

 

しかし、詳しく話せば長くなるので要点しか書きませんが、人間の生きていく都合上、安静時ではほとんど脂肪燃焼によるエネルギーでまかなわれています。

 

 

むしろ運動の強さが増すほど、脂肪ではなく、糖質が分解される割合は増えます。

 

 

つまり、脂肪燃焼して特に痩せるであるとか、そういうことは、あくまでもエネルギー必要性に対しての脂肪燃焼の比率と量の問題になってきます。

 

 

そして、同じような運動でも、本当にたくさん脂肪が燃えるかどうかの比率はその人の様々な条件によってかわります。

 

 

脂肪が燃えるのには酸素が必要です。

 

 

そのためには、口から大気の中に混じった酸素を、細胞の隅々、最後には細胞の中のミトコンドリアまで運ぶ必要があります。

 

 

これだけ長い道のりがありますから、人によって最後まで運ばれる酸素の量に違いがあるのは当然です。

 

 

その途中のどこでも何らかの支障があれば、うまくいかないのは当たり前です。

 

 

まず、入口である呼吸は最も重要です。

 

 

※呼吸が効率よくできているか?

ちゃんとバランスよく行われている人はそうそういません。

 

 

※血液はちゃんと流れていますか?

血が酸素を運びます。

 

 

※筋肉などがちゃんと酸素を利用できる条件になっていますか?

要は全身の状態は整っているかどうか。これもなかなかありません。

 

 

※意識や感覚は身体に行き渡っていますか?

感覚できないものは動かないし、働かなければエネルギーも発生しません。意識できている状態は実際に動かなくても、常に準備状態だといえます。

 

 

だから運動するなということではなく、身体の感覚を鋭くして運動しましょう。そしてその感覚を楽しみましょう。

 

 

記録や距離を追求する時にも相当な助けになってくれます。

 

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