ピラティスは「体幹トレーニング」ではない!!呼吸と体幹、四肢の動きについてのワークショップ終了!

岡山Physiostyle特別ワークショップで講師を勤めさせていただきました!!
呼吸とはの話から体幹、四肢の動き、いろいろな体の各部位との関連性など、講義、実技を通じて実験しながら体感していただきました。
今日受けていただいた方々にはピラティスが決して体幹の筋群を鍛える事が目的の「コアトレーニング」「体幹トレーニング」とは似て非なるものであるということがお分りいただけたのではないでしょうか。
たとえば、今回呼吸がテーマでしたが、呼吸を制限している要因は決して呼吸に関連する筋群だけではないということも人によっては現象として見られました。呼吸筋もまたそれらの近隣の筋群をたどっていくことで、一見全く関連のなさそうな部分の動きの不均衡によって引き起こされていることもしばしばです。
ピラティスに関するステレオタイプ的見方が少しでも払拭されればと思います。
以下、以前にFBで投稿したピラティスとコアトレーニングの違いについてご参考までに・・・・
ピラティスとコア・トレーニングの違いについて。
よく、「ピラティスはコアを鍛え・・・」というような説明を耳にしたり、書籍で目にしたりしますが、これについて補足というか、誤解を解くというか・・・
上記のような説明はたしかに間違ってはいないのですが、間違ってはいないが故に誤解も多く生じているようです。多くの誤解は「トレーニング」と混同していることです。特に「コアトレーニング」との混同です。
トレーニングの用語の定義として考えたとき、詳しくは長くなるので省きますが、一般的には、「トレーニング」は身体の組織に負荷を与え、そのダメージからの回復の結果、以前より高いレベルの適応を獲得するための手段と考えられますが、「コアトレーニング」はその延長線上に、「コア」(特に体幹部)だけにスポットをあて、そこに、まさに「負荷」をかけ「トレーニング」すると考える、一般の方も含めトレーニング指導にかかわ...る方でも考えられる傾向にあるようです。
ですので、ピラティスを初めて間もない方や、経験の浅いピラティスの指導者でさえ、ピラティスをして、「きつい」(特に体幹回りが)という表現で、しかも、それがあたかもコアトレーニング、体幹トレーニングとして成立し、しかも、それがピラティス第1義であるかのような思い込みをしている方が少なくありません。
もちろん私は、その考え方を完全に否定するものではありません。しかしピラティスがピラティスであるゆえん、もしくはピラティスがボディワークのひとつとして、ほかの運動やトレーニングとは一線を画している理由としてはピラティスの本質を表しているとは考えていません。
私もこのことについて今まで、長らく悩み、考えた末、私なりに出した結論は、
「コアトレーニング」はコアを鍛えるのがメインの目的であり、
ピラティスにおける「コア」は目的ではなく手段なのではないかということです。
ではピラティスの目的は・・・?やはり「動き」なのです。そしてコアはどう絡んでくるといえば、文章で表現するのは非常に難しいですが、あえていえば・・・・
「コアをどのように利用して目的とする動きにつなげるか」
ということではないかと思います。
そして”質の高い”動きにはコアだけでなく足先、手先、頭部を含めた末端も非常に重要なのです。したがって私は基本的にピラティスを教えるとき、「コアは重要ですが同じくらいその他の部分も大切です」と説明しています。結局全身重要なのです。
ピラティスを実践して得られる効果は、そのほとんどがその「動き」を重視してやる結果の副産物のような気がしています。決してコアのみを鍛えた結果ではありません。
もし、コア(のみ、あるいは体幹のみ)にスポットをあて「トレーニング」したいというのであれば、それこそウエイトトレーニングでも、自重を使ったものでも、巷によくある「コア」を冠したトレーニングで十分です。
個人的には、よくトレーニング現場にピラティスが「コアトレーニングの亜種」として紹介されるとき、ピラティスという名前が有名になって嬉しい反面、そういう誤解がないかどうか心配で、非常にフラストレーションを感じます。

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