ヨガと股関節の痛み
ヨガと股関節の痛み
ヨガが原因とは言えませんが、ヨガをしている人で、あるアーサナをした時、あるいは日常生活でもある動きをすると
股関節の痛みを訴える方は結構いるようです。
もちろん、うちに来られる方々で、一定数あるな~っていう単なる印象です。
すべてを反映しているものじゃありません。
ただ、結論から言ってしまえば、原因はヨガが悪いということではなく、自分の身体の状態を知らずに無理な動きをしているからにほかなりません。
でも本人はムリなことをしているという意識はまず、ほとんどないと言っていいでしょう。
おそらく代弁して言えば、「これぐらいはできるよ!」と思ってやっているように思います。
でもヨガって、流派、方法論はいろいろあれど、そういうことを身体も含め、すべてにおいて修行として、問い直していくために考えられたものなんじゃないかと解釈してます。
ケガや苦痛はその中に計算されて入っているのじゃないかとも思います。
つまり必ずしも健康だけを目的として考えられたもんじゃない。
その中で気付く人は気づきなさい、気付かない人は知りません。
ヨガってそういうドライな面もありますね。
腰痛にはこのポーズ、生理不順にはホルモンバランスを整えるあのポーズ・・
とくにいわゆるフィットネスの分野でよく聞きます。
ホンマかいな?とおもいませんか?
もちろんピラティスでも同じなんですけどね。
○○トレーニング
○○運動法
○○体操
どんなもっともらしい理論を言ってもすべて同じです。
先日も股関節の異常を訴える方がいました。
とはいえ、ピラティスという運動法を標榜しているウチのスタジオでは、スタジオを訪れる主な目的は、やはり、身体を引き締めたいとか、ダイエット、運動不足解消などの
運動全般によくある目的が多いのですが、
その方の主な目的もどちらかといえば、産後の身体の引き締めでした。
よくよく話を聞いてみると、やはりいろいろな不調、痛みなどを抱えていました。
その痛みは産前産後の運動不足が原因であると信じ、
そして、ヨガをすることで解消しようとしているようでした。
「自分でヨガを実践しているんだけれども、どうしても痛みが出てあまりちゃんとできない、産後の歪みが原因かも?」
というようなことを多くの方がおっしゃいます。
ヨガがなかなかできないから、ピラティス?
ピラティスはヨガよりもインナーマッスルを鍛えるから骨盤矯正にいい?
ざっくりとした方法論としての意味、入り口としての向き不向き、相性の良しあし、などはありますが、
方法そのものに幻想を抱いている人は、がっかりさせるようですが、あんまり変わりません。
つまりピラティスだって、ただ形の運動法をなぞっても
よくならないものはよくならない。
そもそも自分という存在自体がどういうものかを理解しない限り同じことを繰り返すのです。
どこまで行っても自分という存在からは逃げられないという絶対的で圧倒的な事実に気づかない限り。
難しい話のようになってしまいましたが、
自分の存在ってそんなに難しいものとは限りません。
先の股関節の異常を感じていた女性では、股関節の痛みの原因はいろいろありましたが、
ヨガのあるポーズで感じる片側の股関節の痛みは、ほんのちょっとした腰椎の動き、意識でほとんど解消しました。
イトーズピラティスでは、ピラティス以前の問題、運動以前の問題、トレーニング以前の問題、アーサナ以前の問題の認知にも力をそそいでいます。