コレクティブエクササイズ?

コレクティブエクササイズ?
一般の方はあまり聞いたことがないエクササイズだと思います。
矯正エクササイズ、または修正エクササイズというと少しはイメージができるでしょうか。
しかし、最近のトレーニングの世界ではよく聞くようになりました。
例えばスクリーニングテスト、つまり股関節の柔軟性のテストや、肩甲骨の動きを調べるようなテスト、あるいは一度に複数の重要な関節の複合的な可動性を見ることができるような、身体の関節や筋肉の動きを調べるテストを行い、
良い、普通、悪いというような3段階から5段階くらいの段階で評価します。
そして、評価の低かった動きまたは筋群についてその機能を改善するべくエクササイズを処方するというものです。
非常にシステマチックで科学的な評価です。
すくなくともそう見えます。
そして胸椎であれば、このエクササイズ、股関節であればあのエクササイズ、という風に修正するエクササイズの方法、処方もそのフォーマットを覚えれば誰でも大体できるようになっています。
非常に便利なシステムといえます。
経験が浅くても、慣れれば誰でも評価、修正ができます。基準もわかりやすい。
もちろんある程度の効果もちゃんと出るでしょう。
ある程度までは。ここかミソです。
ある程度以上の効果をどう出すのか?
一つの突っ込みポイントは可動性と動かしやすさは重なる部分もありますがイコールではありません。
また、ある一つの関節の動きの悪さは、他の一つ、あるいは複数の並列した、あるいはより以前の段階のもっと細かい関節の動きの悪さに由来している部分があります。
コレクティブエクササイズのそのまたコレクティブエクササイズが並列、あるいは何段階にも層になって存在することはほとんどだれも気付いていないんではないでしょうか。
言い方を変えると、股関節の動きが悪いからと言って股関節のエクササイズを繰り返しても、その改善は限定的だということです。
股関節の動きを悪くしているそれ以前の問題を見ようとしない限り根本的な解決にはなりません。
また可動性だけは増したとしても「有効な可動性」になっているとは限りません。
そして無理やり動かそうとして結果的には痛めてしまうことも少なくないはずです。
単に頭の中でそんなことを考えているわけではなく、実際にそんな例をたくさん見ているからです。
ここ最近、男性、女性問わず、何人も股関節の悪い方を見ていますが、股関節が悪い方ですから股関節の動きが悪いのは当たり前ですが、足部ある部分を、ある一定の方向に動かすと、例外なく動き一瞬で改善します。
また、ハムストリングの肉離れの既往のある高校生も受傷側の股関節の動きの悪さがあります。その子の場合、足部の問題とともにさらにそれ以前に頭頚部の動きの問題がありました。
頭頚部の動きは重心の問題ともつながります。
 つまり、問題には階層と広がりがあるということですね。
そんなことも11月の東京の勉強会では実際に見て感じてもらいたいと思っています。

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